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第1章 基本的なペンの持ち方・書き方・種類
POP(ポップ)は、お客様の購買意欲を高め、決定判断に大きな役割を果たします。
それと同時に店員の説明を補ってくれお店にとって高い効果が得られる販促ツールです。
最近は手軽にパソコンで作成できるPOPを多く見かけますが、時として味のある手書きのPOPのほうが注目される事もあります。
手書きPOPは、あたたかい雰囲気を演出でき安心感があり、お客様の目線にたってメッセージを届けられることが最大のメリットです。
一度は手書きPOPに挑戦した方、またはこれから書いてみたいと思っている方、様々だと思います。
今までPOP広告の重要性を理解していても、POPに苦手意識を持っていたり、「どう書いていいかわからない。。。」「これから手書きPOPをチャレンジしたい」と言う方もいらっしゃると思います。
そんな方の為に基本的なペンの持ち方、書き方を紹介させていただきます。
ペンの種類
丸ペン
細い文字を書くのに便利
サブタイトルや本文など
角ペン
太い文字やインパクトのある文字を書くのに便利
サブタイトルや本文など
※ポスカとプロッキーがおすすめです
丸ペンの持ち方・書き方
丸ペンの持ち方
まず最初に丸ペンの持ち方や書き方について、説明します。
丸ペンはなるべく垂直に立てて一定の筆圧で書きます。
丸ペンきの書方
丸ペンの特徴は、線の端が丸くなることと線の太さが同じことです。
全体に丸い文字のイメージを作りながら作成しましょう。
■■ポイント1■■
丸い部分は大きく丸く、四角の中いっぱいに書きましょう。
■■ポイント2■■
横線は水平、縦線は垂直に書きましょう。
■■ポイント3■■
文字の中にある空間を「ふところ」といいますが、ふところを広くとりましょう。
■■ポイント4■■
カタカナの場合、ひらがなと違ってふところを広くとって丸くふっくら書くのに対し、曲線の部分を直線に近いくらにしてすっきりさせます。
角ペンの持ち方・書き方
角ペンの持ち方
次に角ペンの持ち方や書き方について、説明します。
角ペンは切り口を効果的に利用し、線を引く方向へペンを45度に傾けて書いていきます。
角ペンの書き方
角ペンは普通の書き順と違ったり、カーブの描き方にコツが必要です。
「手首を固定して、腕全体で書く」といいでしょう。
縦線を引く場合は、ペン先の長い方が左になるように持ちます。
横線を引く場合は、ペン先の長い方が上になるように持ちます。
■■ひらがなの書き方■■
1. 横線(①)、縦線(②)の順に書きます。
2. 右上から左下に線を引き(③) 、一旦止めます。
3. 上から下へ円を描くように書きます(④) 。
4. ④のつなぎ目から線を書き始め、一旦途中で止めます(⑤) 。
5. ⑤のつなぎ目から線を書き始めましょう(⑥) 。
それでは、ここで「ポイント貯まります」と書いて練習してみましょう。
POPは紙とペンがあれば簡単に導入でき、販売員に代わって送るお客様へのメッセージでもあります。
慣れるまでは大変かと思いますが皆さんも是非、 「手書きPOP」作成の基本とコツを学んでお客様に興味をもってもらえるように会員登録ポップをどんどん書いてみてくださいね。
第2章 文字や文章を書くにあたっての簡単なルール
文字には人それぞれの癖があり、上手い、下手があると思います。字が下手だからといって心配する必要はありません。
基本的なルールにしたがってわかりやすい・よみやすい字を心がけて、一字一字を丁寧に書き上げることがポイントです。
■■ポイント1■■
文字を右上がりにしない
クセで文字が右に上がってしまう人は、縦線・横線を真っすぐに書くようにしましょう。
■■ポイント2■■
文字間を詰める
文字間を詰めることによって、まとまりが出て読みやすくなります。
■■ポイント3■■
行間をあける
文章を書くときは行間をあけると読みやすくなります。
■■ポイント4■■
ひらがなは漢字より小さめに
ひらがなは漢字より小さく書くことでバランスがとれて見えます。
■■ポイント5■■
接続詞も小さめに
「~に」になどの接続詞は小さめに書きましょう。
数字の書き方
数字には価格がつきものですが、その際に気をつけなければいけない点を紹介します。
■■ポイント1■■
文字間を詰める
数字も文字と同様で、数字と数字の間を詰めて書きます。一つのかたまりにすることで、見やすく訴求力がアップします。
重ね文字にすると更に迫力が増します。
■■ポイント2■■
¥を小さめに
¥や円を数字と同じ大きさで書くと、3桁の価格が4桁に見えるなど価格を見間違ったり、判別しにくい事もあります。
¥や円は価格の数字より小さく(数字の2分の1から3分の1ぐらい)書くことによって価格としてわかりやすくなるでしょう。
■■ポイント3■■
0」を小さく
ケタ数が多く「0」が続く場合、3ケタ単位で「0」を小さく書くと見やすくなるでしょう。]
「カンマ」を付ける
「カンマ」を付けると価格が理解しやすくなるでしょう。
下書きとバランス
慣れている方だったらバランスのとれた整った文字が書けるかもしれませんが、慣れないうちはそうもいきません。
そんな方は、下書きをしてから書いてみるといいかもしれません。鉛筆と消しゴムと定規を用意して早速練習してみましょう。
1. まずは鉛筆と定規を使い、線を引いて枠を作ってみましょう。
2. 慣れないときは文字も下書きして上からマーカーでなぞるのもいいかもしれません。
いろいろな書き方
文字を湾曲させたりする場合は、下書きの線を書いてからだと書きやすくなります。
文字を斜めにする場合は、右上がりのほうが読みやすくなります。
吹き出しを使うと、文字が協調できメリハリが生まれます。
文字や文章を書く際の注意点をご紹介していきましたが、まずはたくさん練習してコツをつかんでみてくださいね。
第3章 色の持つイメージと配色
POPを作成していると[色の使い方]で迷われる方も多いのではないでしょうか?
・どんな色をつかえばいいのか?
・何色くらいがいいのか? などなど
ここではそれぞれの色の持つイメージとお客様から見てよみやすい、そして参考にして欲しい配色のお話しをまとめてみました。
使う色は何色?
使う色は3色以内に!
書き手側の心理としては、カラフルにすれば手書きPOPは目立っていいのではないか?
そう思われる方や、せっかくだからたくさん色を使いたい、そう思われる方もいらっしゃると思います。
しかし、たくさん色を使うことによってかえって色がごちゃごちゃしていて、どこがもっとも大事な部分(伝えたい部分)なのかがわからなくなってしまいます。
そういった意味で伝えたい事をより目立たせる為には、3色以内で十分です。
カラー選びのポイント
1.メインカラー(説明分など)
ターゲットとなるユーザーが好きそうな色や明度の低い色の方が扱いやすいでしょう。
(例えば青や黒など)
明度が高いとどうしても視認性に欠けたり、文字が読めないなどのデメリットもある場合があります。
ここで1.2色使ってもいいかと思います。
(サブコピー:青 説明文:黒 など)
2.ベースカラー
背景や紙の色の事です。背景など、広範囲で使う色なので、明度の高い色のほうが扱いやすいでしょう。
チカチカする色や、柄などは視認性に欠けるので避けたほうがいいでしょう。一般的には白でしょう。
3.アクセントカラー
一番目立たせたい部分なので、濃い色やメインカラーと対比した色にすると鮮やかに仕上がります。
(例えば赤やオレンジなど)
キャッチコピーや目立たせたい部分(価格など)に使用するといいでしょう。
文字と背景にはコントラストを
同系色や同じトーン・色あいで書こうとすると、文字と背景が一体化して目立たなくなってしまうことがあります。
目立たせたいキャッチコピーなどは背景と区別できるようにはっきりした色をもってくるようにしましょう。
色の持つイメージ
暖色・寒色・中間色
色には暖かく感じる色「暖色」と、涼しく感じる色「寒色」、どちらとも感じない色「中性色」があります。
・暖色は赤〜黄系
・寒色は青緑〜青系
・中性色は黄緑〜緑系と紫系 を指します。
色はそれぞれの性質・特長・意味を持っています。
色で遠近感の差や主張したい色と落ち着かせたい色を分けることも出来ます。
暖色系
暖色系には人の感情を高揚させる働きがあるそうです。
そして、前に飛び出して見える「進出色」でもあります。得に、赤色は「購買色」と言われているそうです。
赤を使うかどうかで売り上げが変わる場合もあるそうです。
食欲を高める事から食品関連ではよく使われるそうです。
■■赤■■
赤色は暖色の中でも特に目立つ色でもあり、刺激の強い色でもあります。
見る者に興奮を抱かせ食欲を高めたりもします。
生活の面でも信号やパトカーといった、注意や危険を表すサインとして活用されています。
太陽や炎を連想させ、情熱、行動力、生命力、エネルギッシュ、活力、緊急性があるなどのイメージを連想させます。
広告物などでは強調するときや注意を向けたい時などに活用されます。
本能を刺激する特性から、イベント、セール・特売・激安など消費者に行動を起こさせたい場合や目立たせたいキャッチコピーで多く活用されています。
■■ピンク■■
ピンクは女性らしさや幸福をイメージさせる色です。
華やかさや愛情、優しさ、かわいらしさ、美しさを象徴し、化粧品や女性向け製品やサイトに多く使われます。
若々しい印象を与えたいときはピンクを使用してもいいかもしれません。
■■オレンジ■■
暖色の中では赤と黄の中間色に位置することから赤ほど重くもなく、黄ほど軽くないので、軽快さ・活発さをイメージさせ、太陽のようなあたたかいエネルギーを与える色です。
暖かい、にぎやか、活動的、親しみ、陽気、家庭的、明快などを連想させます。
オレンジはファミリーレストランなどの飲食店でよく使われる色でで、陽気で親しみやすいカジュアルな雰囲気を作ったり、胃腸を刺激し食欲を促す効果があります。
「楽しい」「ご一緒に」などの楽しさ、親しみやすさやを出したい時にオレンジを使用してはいかがでしょうか?
■■黄■■
黄色は有彩色の中で一番明るい色なので、軽量感が強く、光や太陽のイメージが浮かびます。
同時に親しみやすさ、明快さ、ポップで若々しさなどもイメージさせます。
見ているだけで心を弾ませ楽しい気分にさせてくれる色でもあります。
脳の中の快感物質の分泌を高め、神経を集中させる色でもあり、昼夜問わず認識しやすいので注意の色として使われます。
広告物などでは注目を集めたい時などに使用するといいかもしれません。
寒色系
寒色は興奮を鎮めたり食欲を減退させる効果を持つ働きがあるそうです。
そして、後ろに下がって見える「後退色」でもあります。誠実さや清潔感をイメージさせる事から、紳士服や、警察官など制服にも使われています。
■■青■■
青色は海・水・空をイメージする色で、冷たさの他にさわやかさ・潔癖さなどを連想させる色でもあります。
理性や知性を与える色なので、怒り、興奮などを沈静させ、冷静な感情を取り戻す、抑制カラーとも言われます。
青には、クール、爽やか、信頼感といったイメージがあるので、企業のWebデザインやメインカラーによく使われます。
広告物などでは、爽やかさやすっきり感を出したいときに使用してみてはいかがでしょうか?
中間色系
暖色と寒色の中間色で、温度を感じさせない色の事で、刺激が少ない事から、癒しカラーとしてもよく使われます。
平静や安らぎのイメージがあります。
■■緑■■
緑は自然や平和をイメージさせ、体温を下げたり、生理的・心理的に安定を与えるリラックス効果をもたらします。
また刺激の少ない緑は、見る人に安心感を与え、安らぎをもたらすリフレッシュ効果があります。
緑には、安全、健康、安心、リラックスといったナチュラルなイメージがあるので、企業のメインカラーやスポーツ関連の製品に使われます。
■■紫■■
紫は、贅沢、高級、高貴、高価というイメージがあり、精神を癒したり、五感を磨くなど、高貴な色として扱われてきました。
紫には、上品さや気品、優雅といったイメージがあるので、美容系のメインカラーになることが多いかもしれません。
イメージにあった配色
私たちも日々たくさんの販促物やPOPを見る機会は多いですが、基本となる「3色」をうまく使い、伝えたい部分を目立たせ、イメージにあった配色を考えてみてください。
3章では色の持つイメージの一部を紹介しましたが、色を2~3色に抑えて、強調したい部分に目立つ色を使う。
これを基本に手書きPOPを作成してみて下さい。
第4章 特殊な文字の書き方
第2章では基本的な文字の書き方を紹介させて頂きましたが、それをふまえて少し応用した文字の書き方にチャレンジしていきましょう。
中抜き文字
1. 角ペンで太文字を書きます。
2 . 字の角を丸ペンできれいに整えていきます。
3 . 文字の中心を白い丸ペンで書けば完成です。
アラビア風文字
1. 角ペンで太文字を書きます。
2 . 線の端に細く垂直な線を書き足します。
3 . 細い垂直線と角ペンで書いた文字の接触部分を丸ペンできれいに整えて完成です。
袋文字
1. 丸ペンで文字を書きます。2で太くフチ取りをするので、少し横長に書くほうがいいかもしれません。
2. 文字のまわりを太くフチ取りします。
3 . 文字の中を塗りつぶしていきます。
4 . 細いペンで黒フチを付けます。
5 . 丸ペンで、そのまわりに黒フチを足しながら外枠を微調整していきます。
6 . 最後に文字の左側に白い丸ペンでハイライト(テカリ)をいれたら完成です。
極太文字
袋文字と手順は同じですが、いきなりペンで直接書いてしまうのが自信のない方は、鉛筆で下書きをしてから書いていくといいかもしれません。
1. 鉛筆で文字線を下書きをします。直線文字のほうが肉付けが簡単だと思います。
2 . 鉛筆で文字のまわりを肉付けしていきます。インパクトが欲しい方は極太になるよに肉付けしていきます。
3 . マーカーで縁取りし、色を塗りつぶしていけば完成です。
風船文字
極太文字と手順は同じですが、同じ袋文字でも風船のように丸い文字はかわいらしさがでて、人気の文字でもあります。
線の先端をよりふっくらさせるとかわいらしくなります。
1. 丸ペンで文字を書きます。
2 . 鉛筆で文字のまわりを肉付けしていきます。
3 . マーカーで縁取りし、色を塗りつぶしていけば完成です。
アレンジ
袋文字をもう一工夫アレンジして、装飾をつけてみましょう。
黒フチの部分に白いペンできらきらを書いてみました。
まとめ
「いつもの手書きPOPじゃものたりない。」「もっと装飾をつけてインパクトのある文字を書きたい」は、これを応用して、もっともっといろんなアレンジをして文字を装飾してみてください。
第5章 マーカーや用紙の種類
マーカーや紙の種類は豊富なので、どれを買って良いか迷ってしまう事もあると思います。
特にとれでなくてはいけないというのはありませんが、手書きポップを作成するときによく使用されるペンと用紙の比較を紹介していきたいと思います。
マーカーの種類
水性・油性顔料の特徴について
水性
・裏移りしにくい
・紙との相性が良い
・芯が堅く、型くずれしにくい
・発色が良い
・乾きが遅い
油性
・裏移りする
・プラスチックや金属にもインクが乗りやすいが紙には少しにじんでしまう
・芯の先が柔らかく、力を入れすぎると先がつぶれてしまう
・発色がにぶい
・乾きが早い
おすすめマーカーペン
手書きポップを作成するときにおすすめのマーカーペンとそれぞれの特徴を紹介します。
■■ブロッキー■■
特長
・くっきり鮮やか発色
・にじみが少ない
・裏移りなない
・嫌なにおいがしない
・色あせしにくい顔料インク
・乾いた後は水に流れない
・金属・ガラス・プラスチック等にも書ける
■■ポスカ■■
特長
・ポスターカラーのような鮮やかな発色
・濃い色の上にも書ける
・重ね書きができる
・嫌なにおいがしない
・色あせしにくい顔料インク
・乾いた後は水に流れない
・金属・ガラス・プラスチック等にも書ける
用紙の種類
ポスター
細かいデザインが可能な為、店内のキャンペーン意図を明確に伝えることが出来ます。
横断幕
お店の顔である入口付近の販促効果を高めます。遠くからでも目に止まる、特大サイズのアイキャッチツールです。
パネル
ポスターと同様の効果ですが、独特の質感とパネル自体の厚みで立体感が出ます。
ポップ
商品の価格表示はもちろん、デザインなどの統一でキャンペーン効果を高めます。
ジャンボスポッター
棚から突き出して、遠くからでも視認性の高いカテゴリー表示POPです。
スイングポップ
商品棚にスポット的に展開。ストレートに商品への購買意欲を高めます。
カッティングシート
主に切り文字による長期間の告知・装飾を、店舗ウインドーに施します。貼るだけなのでとてもスマートです。
ふきだしポップ
プライスカードやお店から一言コメントなど、お客様のもっとも近くに位置するPOPです。
まとめ
手書きPOPを作るなら用紙などの事も考える必要があります。
省スペースで商品を宣伝できる用紙やイベントを告知するためのポスター、価格やコメントを付け加えるふきだしなどなど、用紙も多種多様にあります。
商品のイメージに合った用紙選びをすることで、より魅力的なPOP作りをしましょう!
またマーカーペンもいろいろな種類が出ているので、自分にあっているものを試してみてくださいね。